ついに戻ってきてしまった、東京。
飛行機の着陸前、灰色の埋め立て地を見て、一気に現実に引き戻された。
母の手作り料理は、最後までおいしかった。
この10日間、ありとあらゆるごちそうを食べさせてもらったわたしは、
帰省前の野菜生活もむなしく、一気に体重が増えてしまった。
明日からはしばらく、小食にしようと思っている。
鹿児島では、ほとんど写真は撮らなかった。
ほんの少し、自分を撮ったくらい。あとはポラロイド。
愛がない、とかそういうことではない。
むしろ、東京に戻りたくなくなったほど、鹿児島は好きだ。
本当に好きなものを前にすると、写真は、
どうでもよくなってしまうのかもしれない。多分ね。
本当は、残しておいたほうがいいのだけど。
久しぶりに帰ったんだし。
でも、なんか照れくさくて撮れなかった。
家を出る時間が近づくにつれて、
空港に近づくにつれて、
出発ロビーに近づくにつれて、
わたしは泣くのをこらえるのに必死になった。
だいたいいつも、バイバイ、と手荷物検査の後、こっそり泣く。
今日はもう、とまらなかった。
席に着いてもずっと泣いてた。タオルで顔を隠した。
今でも泣けてくる。
わたしはみんなに会えて嬉しかったんだよ。
自分の将来を考えたほど。
わたしが今、東京にいる意味ってあるんだろうか。
明日から、寝坊しないように気をつけます。
今日の一枚:お母さん